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それではSoLが正常に機能するかどうか試してみましょう。まず、システムを再起動します。このとき、管理ホストの端末から以下のコマンドを実行してみてください。
$ ipmitool -I lanplus -H 172.17.4.129 -U hmori -P xxxxxxxx sol activate
「-I」はIPMIのバージョン(lanplusは「IPMI 2.0」の意)、「-H」は対象サーバのマネージメントポートのIPアドレス、「-U」はBMCに登録されている管理ユーザー、「-P」はパスワードです。そして、最後の「sol activate」がSoL経由でシリアルコンソールに接続するという意味です。
SoLが正常に機能していれば、端末上にBIOSのPOST画面やGRUBメニュー、カーネルの起動メッセージなどが出力され、ログインプロンプトが表示されるはずです。シリアルコンソールから抜ける際は、端末上で「~.」と入力します。ちなみに、ログイン中にシリアルコンソールから抜けてもセッションは継続されます。これはこれで便利(※)なのですが、無意味にログインした状態のままにしておくのはセキュリティ上好ましくないので、作業を終えたらログアウトしてから「~.」と入力するようにしてください。
SoLはとても便利な機能ですが、本稿で説明してきたとおり、利用するための設定項目がいくつかあるので台数が増えてくると一台一台セットアップするのは面倒です。
そこで、Linuxの設定(GRUBとOSの設定)は、設定済みのOSをディスクイメージ化して各マシンに展開するという方法で済ませるのが現実的でしょう。イメージの作成、展開するためのツールは有償/無償含めていろいろとありますが、オープンソースのツールとしてはPartimageがあります。Partimageはディスクの内容をイメージファイル化してバックアップするツールです。データが記録されていないブロックをスキップする機能やイメージを圧縮する機能を備えているので、バックアップファイルのサイズを抑えることができます。
ただし、この方法でLinuxの設定を省力化することはできても、BIOSの設定変更まではできません。そこでBIOSも含めて設定を楽にしたい場合は、有償になりますがNEC iDCビジネスサポートセンターのライトカスタマイズサービスを利用するという手があります。工場出荷時に希望の設定を施しておいてくれるサービスで、BIOSの設定変更のほかOSのプリインストールなども代行してくれます。iモデルを導入を検討していて、SoLを利用する予定があるような場合は、一度見積もりを依頼してみるとよいでしょう。
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