脚本について

台本から漫画を作る試み

未来の機能なので手探りの状態。ここであるべき姿を構想したい。

yas

画像に情報を付加することで、面白いことが起きる。

これだとユーザにとっては案外負担なだけで重労働に感じてしまうかもしれない。しかし発想を変えて、脚本を書くと漫画ができる、といった具合にテキストベースの情報を先に作成して、そこから漫画を作るようにすれば、心理的な負担は下がるかもしれない。

このようにしておくと良い脚本さえできれば、よりふさわしいマンガ表現にたどり着ける。究極的には脚本を書いただけの白いコマでも誰かが(それをコピーして)漫画にしてくれるかもしれない。ネットを使ったコラボレーションも不可能では無い

夢のような高機能な話をしているが、このソフトはあくまで「ぺったん」なので画像をペタペタと貼っていく感覚は失いたくない。 Visual BasicのようにGUIから必要なパラメータだけ入れていくだけで完成するが、ハイスキルなユーザーなら大半をコードから操作できる、といった具合にできるといいなぁ。

環境

台本を作るにあたって環境整えたい。もちろん普通のテキストエディタでも書くことができるが、見栄を整えるのは思った以上にめんどくさい。台本制作は業務として、趣味として幅広く試みられているので、専用ソフトも探せばあるだろう。

http://www.hi-ho.ne.jp/makoto_watanabe/ve/

とりあえず無料で使えるソフトを発見した。こういうツールで作成した台本からコマの雛形を作れれば最高なんだが。ある程度のレベルまでは簡単な記法からスクリプト生成することは可能に思えるが… 。

現実の台本

プロの脚本家が商業漫画のために書いた台本を発見した。これは貴重なサンプルとして参考にしたい。

http://twitpic.com/9o2vva

想像していたよりはずっと小説っぽい。しかしフォーマットとしてはかなりシンプル。映画などの台本の書き方に忠実に従っているので、漫画特有の表現は見られない。声にならない感情はすべてナレーション扱いになっている。詳細な表現が可能になるほど読み手を選ぶ。あまり厳密に定義しすぎると、読み書きが複雑になるだけでなく、ソフトも専門的なものを必要とするようになってハードルが高くなる。

脚本に対応することで起きる変化

ぺったんRの未来を語る上で非常に重要なところ。

インターネットはなんだかんだでテキストの世界。コンピュータは音や映像よりもテキスト処理する方が圧倒的に得意。しかし人間は映像を好むので、マルチメディア方面に進化しつつある。ここでギャップが生じる。コンピュータに適切に映像を処理してもらうには、映像に対して適切なタグ付けがされていなければならない。逆に言えば、適切にタグ付けされていれば、非常に高い精度で要求する映像を検索してくれる。これは漫画でも同じことで、情景や感情を適切に漫画に組み込んでいれば、同一条件のコマを探すことができる。例えば「密談」というキーワードで検索すれば、次々と密談シーンが見つかるはずだ。これによって初心者であっても達人たちの成果物を参考に、セオリー通りの結果を出すことができる。

これがさらに発展すれば、適当なキーワードをいくつか入力するだけで「次の展開に最適なコマは次の三つです」と言ったサジェスト機能もできるはず。優れた漫画はセオリーを破ることで読者に強い印象を残すが、特別なシーンは全体の中でも、ほんの一部に過ぎません。セオリー通りに作ることでおきるデメリットは少ないと言えるでしょう。特に初心者にとってはセオリーすら身に付けていないことが多いので、平均値の上昇は期待できると思います。

構図に名前をつける

文章を映像化する際、最初にすることはカメラの位置を決めることでしょう。どこにカメラを置くかによって、作品の出来不出来が決まると言っても過言ではありません。映画を作る際にも、カメラの位置は厳格に定義されているでしょう。おそらくは、カメラの置き方にもセオリーがあって、場合によってはカメラパターンに名前が付いているかもしれません。この名前付けは非常に大事で、脚本を作るときに、カメラの位置を指定することで様々な効果が現れます。もしカメラアングルに三十パターンのセオリーがあったとすれば、素材の作者はこのパターンに従った素材を用意すればいいことになります。これは絵師が無限に素材を要求される事を防ぎます。また素材にもカメラアングルのタグ付けすることで、カメラの位置に会った素材を簡単に絞り込むことができるようになります。

その他

あらかじめ台本を作成してあって、それをコマに展開したわけだが、 必ずしも台本通りに表現できるとは限らない。台本の作り方が甘いという考え方もあるが、いざ作成段階になってみて期待した素材が見つからなかった場合、大幅修正を余儀なくされる。また、コマにフキダシを載せてみるとフキダシがキャラにかぶったり、フキダシ同士がぶつかり合って、期待通りに配置できないこともある。分業するにはそれなりのテクニックが必要なようだ。

台本には柱がある。ぺったんRにもその概念を取り入れてコマにキャプションを追加してみてはどうか?コミックに、ストーリーを追加するときはこのキャプションを頼りに選べる。

台本を作ってからコマを作成するのが正しいが、必ずしもそれにのとらなければならない訳では無い。難しいことがわからない人にはシンプルに始められる余裕が欲しい。