OSDNで提供している「チケット」機能の管理者向けのガイドです。 主にプロジェクト管理者、チケット機能管理者、チケット担当者がチケット機能の管理を 行うために知っておきたいこと/知っていると便利なことに関して書かれています。
チケットの登録やチケットを使った日々のやりとりに関しては チケットの使い方を参照してください。
問題点や要望などがありましたら、 チケット を利用して報告をお願いします。
プロジェクトページ上部にあるプロジェクトメニューに「チケット」のタブがない場合は、 チケットの機能が有効になっていません。
「管理」(※プロジェクト管理者のみ利用可能なタブです)のメニューから「プロジェクト情報変更」を 選択してプロジェクト情報変更画面を表示してください。
「利用する機能」に「チケット」の項目がありますので、チェックをつけて更新ボタンを押してください。
「チケット」機能が有効になっていると、「管理」の「メンバー権限の設定」から 各プロジェクトメンバーのチケットに関する権限の調整ができるようになります。
チケットシステムに関する権限は2種類(特に権限を与えない場合を含めると3種類) あります。一人の人に両方を重複して設定することも可能です(一人の人が、 「チケット管理者」でかつ「チケット担当者」であるという設定も可能です)
「チケット管理者」権限は、そのプロジェクトのチケットシステムの管理全般が 行えるようになります。例えば以下で述べるチケットシステムの設定、マイルストーンや チケットの種類/コンポーネントの追加や削除、チケットそのものの削除等ができます。
「チケット担当者」権限は、個々のチケットをメインで担当する可能性のある人を 設定します。この権限があると、プロジェクトの任意のチケットに対して、マイルストーンや 種類などの属性、担当者の変更やチケットの完了の操作を行えるようになります。
チケットシステムの全体設定は、チケットメニューの「管理」から行います。
チケットシステムの設定ページで設定できる項目は以下になります。
非ログインユーザによる「新規チケット登録」およびチケットへの 「コメント書き込み」を許可するかどうかを設定します。
チェックをはずして更新を行うと非ログインユーザによるチケット登録/チケットへの コメントの書き込みができなくなります。
非ログインユーザからの書き込みはバグ報告や要望を広く吸い上げるという意味では 有効な手段ではありますが、書き込みの本人が特定できなかったり、(スパムを 受けないようにフィルタは実装されてはいますが100%完全にフィルタすることは 不可能ですので)コメントスパムが投稿されたりする可能性もあります。
状況によって使い分けてください。
チケットの新規登録やコメントの投稿、変更があった場合にチケットを登録した人や チケットの担当者には変更内容を記載したメールが送信されます。
それ以外にプロジェクトのメンバーにも同様のメールが送信されるように設定することが できます。設定できるのは以下の5種類のうち一つです。
なお、以上の条件やチケットの担当者/投稿者など複数の条件にあてはまるような人に 対しても、メールは一通しか送られません(複数条件に合致したことで、同じメールが 複数送信されるようなことはありません)。ただし、メーリングリストのメンバーに 該当するユーザが含まれている場合は除きます(個人宛とメーリングリストからのもの が届きます)
メールの送信先としてメーリングリストを設定する場合、メーリングリスト側に事前に設定が必要に なります。
まず、事前にメーリングリストを作成して、利用可能状態にしておいてください。利用可能状態に なっていないメーリングリストは、選択肢にあらわれません。
送信されるメールの送信元(From)はnoreply@osdn.netになります。このメールアドレスが メーリングリストで受け取れるように設定する必要があります。
具体的には、各メーリングリストの管理画面をひらき送信者フィルタと宛先フィルタに以下の設定を行なってください。
に「noreply@osdn.net」を追加します
チケットには「マイルストーン」という属性を設定することができます。
この属性は例えば
といったように、「ある程度の作業区切りにチケットを分類したい場合」や 「チケットの処理に開始日や締切りを設定したい場合」に利用する属性になります。
マイルストーンの登録/確認はチケットメニューの「マイルストーン一覧」から行います。
マイルストーンの登録/編集/削除は「チケット管理者」権限を持っているプロジェクトメンバーのみが 行えます。それ以外のユーザはマイルストーンの情報の詳細を閲覧できます。
マイルストーンの詳細ページから、マイルストーンに結びつけられたチケットの状態から自動的に 割り出されたマイルストーンの進捗度合いや、担当者やチケットの種類、優先度、コンポーネント、 重要度別のオープンチケット/完了チケットの状況などを見ることができるようになっています。
マイルストーンの管理は「チケット管理者」権限を持っているプロジェクトメンバーのみが行えます。
デフォルトではマイルストーンは登録されていません。マイルストーンの新規作成で登録を 行います。
「マイルストーンの概要」はマイルストーンの名前として表示される短い単語/文を登録します。 この文字列が、マイルストーン一覧での表示やチケットの属性を設定する選択項目として表示 されます。入力は必須になっています。
スケジュールにはマイルストーンの開始日/終了日を入力してください。
日付のフォーマットは 2009-08-23 のように 年4桁、月2桁、日2桁をハイフンで 区切った形式になります(時刻は指定できません)。Javascriptを無効にしていなければ、 入力フォームをクリックすることでカレンダーが表示されますので、そこから選択すれば その日付が入力されます。
また、スケジュールは設定を省略することもできます。その場合には開始日はマイルストーンを 作成した時点、終了日は設定なし(締切りなし)がセットされます。
開始日、および終了日には自動的に開始/終了の処理がされます。この際、プロジェクトメンバー 全員にマイルストーンの開始/終了を知らせるメールが送信されます。
そのマイルストーンがどんなマイルストーンなのか、詳細説明を記述してください。 Wiki フォーマットの文法が使用できます。
マイルストーンの「概要」や「詳細」を修正したい、あるいは「締切りや開始日を 変更したい」「もう、このマイルストーンは完了してるので完了にしてしまいたい」 といった修正を行う場合は、各マイルストーンの詳細ページにある編集ボタンから 編集画面を開いて修正を行ってください。
オープンなマイルストーンの場合、その時点でマイルストーンを完了にすることが できます(締切り前でも完了にします)。
ここで手動で完了処理を行う場合、その時点で該当マイルストーンに残っている オープンチケットを別のマイルストーンに移すことができます(あるいは、それらの チケットのマイルストーン属性自体を未設定とすることもできます)。
完了にするにチェックをつけると、そのマイルストーンにオープンチケットが残っている 場合は、移動先のマイルストーンが選択できるようになるので、そこから移動先の マイルストーンを選択してください。
終了したマイルストーンをなんらかの理由により再度オープンにしたいことがある かもしれません。
チケット管理者でマイルストーン一覧を見ると、右上に「終了したマイルストーンも 表示する」というチェックボックスが表示されていると思います。ここにチェックをつけると 一覧に完了済みのマイルストーンも表示されます(表中で赤く表示されているものが 完了済みのマイルストーンです)。
該当するマイルストーンの詳細を表示して、編集ボタンを押し編集画面に行き マイルストーンを再度有効にすることができます。
マイルストーンを再度有効にするには、スケジュールの欄の「再度オープンにする」に チェックをつけて、適用ボタンを押してください。
この時、もし締切り日が設定されている場合は締切り日が今日以降になる(あるいは、 空欄にして締切りを設定しないようにする)ように調整しておいてください。 今日以前の日付のまま 再度有効にした場合、直後の定時処理で再び自動的に マイルストーンが完了にされてしまいます。
不要になったマイルストーンは削除することができます。削除してしまうと、 元に戻す方法はありませんので注意してください。
マイルストーンの削除は、編集同様マイルストーンの詳細画面から行うことができます。
削除ボタンを押すと、削除の確認画面が出ますので 本当に削除する場合は 「はい、削除します」ボタンをクリックします。
この際に、削除されるマイルストーンに残っているオープンチケットを別の マイルストーン(あるいは、未設定)に移行することができます。
編集の場合と同様、移行先を選択してから「はい、削除します」をクリック してください。
チケットがどういった種類の内容なのかを分類するための項目として、 「チケットの種類」という属性がチケットにつけられます。
チケットの種類の管理や修正は「チケット管理者」権限を持っている プロジェクトメンバーのみが行えます。
チケットを有効にした直後には「バグ」「サポートリクエスト」 「機能リクエスト」「パッチ」という4つの種類が登録されています。
チケットの種類の管理は、チケットメニューの「チケットの種類一覧」から 行います。
新しい「種類」の登録は、チケット種類一覧の下部に「ある新しい種類の 追加」から行ってください。
種類名は、種類の名前です。ここでつけた名前がチケットの表示などで使われます。
説明には、その種類がどんなものかを書いてください(Wiki 文法で記述できます)。
公開にするのチェックを外して非公開にした場合、その種類に分類したチケットは プロジェクトメンバー以外からは閲覧できなくなります(プロジェクトメンバー 以外からの閲覧の場合、チケットの種類一覧ページにも表示されません)
非公開になっている「種類」は一覧では赤い背景で表示されます。
その種類のチケットを新規登録する際に、チケットの新規登録画面に 簡単な説明文を表示させることができます。
たとえば、バグであれば「ログがあるならそれもはりつけて」とか 「ブラウザの種類も書いてね」とかいった、こんな情報もいっしょに 書いてほしいといったことがあるかと思います。そういった指示などを 表示するのに使ってみてください。
どのように表示されるかは OSDNのチケットの新規登録 を参照してみてください。
必要がなければ入力する必要はありません。
チケットの種類の修正は一覧の「編集」リンクから行ってください。
なお、デフォルトで登録されている「バグ」「サポートリクエスト」「機能リクエスト」 「パッチ」の4つの種類に関しては、種類名と説明の修正はできません。
コンポーネントに関しては、チケットシステムの管理からも一部の設定を行うので、 「チケット管理」の項目も参照してください。
チケットの種類の削除も同様に一覧の「削除」リンクから行えます。
該当する種類のオープンチケットがある場合は、それらのチケットを移動する先の 選択肢が出ますので、移動先を選択してください。
種類を削除してしまうと、元に戻す方法がないので注意してください。
実際の削除を行う場合は「はい、削除します」をクリックしてください。
チケットと対応するプロジェクトの「モノ」がなんであるかを分類することを 意図したチケット属性が「コンポーネント」です。
チケットコンポーネントの管理や修正は「チケット管理者」権限を持っている プロジェクトメンバーのみが行えます。
例えば、プロジェクトにおいて「foo」と「bar」という2つのパッケージを リリースしていて、それぞれにバージョンがついているような場合、 「このチケットは foo の バージョン 1.0 に関するもの」「このチケットは bar のバージョン 0.2 に関するもの」といったかたちで分類を行いたいと 思うのではないでしょうか?
そういった場合に利用するのが「コンポーネント」属性になります。
もちろん、あくまでそういった使いかたを想定して機能が実装されていると いうだけですので、工夫して利用してみてください。
デフォルトでは、コンポーネントは登録されていません。
新規のコンポーネント追加は、チケットメニューの「コンポーネント一覧」 の下部にある「新規コンポーネントの追加」から行います
コンポーネント名は、コンポーネントの名前になります。ここで入力したものが チケットでの表示に使われます。
説明は、そのコンポーネントがどういうったものであるかを記述します。
コンポーネントには担当者を設定しておくことができます。
チケット登録/修正時に、そのコンポーネントが属性としてセットされて、 かつ担当者の指定がされていなかった場合、ここで設定したコンポーネントの 担当者が自動的に、そのチケットの担当者として設定されます(チケットに 別の担当者が明示的にセットされた場合は、その人が担当者になります)
「ファイルリリース」機能を利用している場合(プロジェクトメニューに「ダウンロード」タブが 表示されていれば、ファイルリリースが有効になっています)、ファイルリリースでリリースした ものに対して、自動的にチケットの「コンポーネント」が登録/変更/削除されるように設定してお くことができます。
プロジェクトからリリースしたものに対して、バグレポートなどを受け付ける場合、どの パッケージのどのバージョンのリリースか? といったことを報告してもらいたい場合が多いと 思います。そのためにはチケットの「コンポーネント」の属性を使って、管理を行うことになりますが、 その項目監理の一部を自動で更新してくれる機能になります。
以下、ファイルリリースに以下のようなパッケージ/リリースが登録されている状態を例に説明します。
自動取り込みの設定をしていない場合は、特に自動でコンポーネントが作成されることは ありません。
すべて一つずつ手でコンポーネントを登録することになります。
ファイルリリースのパッケージ名がコンポーネントとして登録されます。
最初の例の場合、コンポーネントとして「foo」「bar」「baz」というコンポーネントが 自動的に登録されることになります。
この状態で、ファイルリリースに新たに
の2つが登録されると、さらにコンポーネントに「hoge」が追加されます。
ファイルリリースのリリース名がコンポーネントとして登録されます。
最初の例の場合、コンポーネントとして「0.1」「0.9」「1.0」「1.1」「1.2」「2.0」「3.0」 が自動的に登録されます。
この状態で、ファイルリリースに新たに
の2つが登録されると、さらにコンポーネントに「1.3」が追加されます。
ファイルリリースのパッケージ名とリリース名の組がコンポーネントとして登録されます。
この例の場合、コンポーネントとして「foo 1.0」「foo 1.1」「foo 1.2」「bar 0.9」「bar 1.0」 「bar 2.0」「bar 3.0」「baz 0.1」が自動的に登録されます。
この状態で、ファイルリリースに新たに
の2つが登録されると、さらにコンポーネントに「foo 1.3」と「hoge 0.1」が追加されます。
自動登録を有効にしている場合でも、その他のコンポーネントを手動で登録することができます。
自動登録を解除しても、それ以前に自動登録されたコンポーネントは有効なままです (自動的に削除されることはありません)。
コンポーネント管理の手間を省くには「ファイルリリースの変更と同期する」を有効にして 「ファイルリリースのパッケージ名とリリース名をコンポーネントとして自動登録する」を 設定するのがオススメです。
「チケット管理者」あるいは「チケット担当者」の権限があるプロジェクト メンバーは、チケットの詳細画面においていくつかの操作を行うことができます。
登録されているチケットの種類やコンポーネント、マイルストーン、優先度や重要度、 概要や本文の内容といったチケットの属性を修正できます。
また、担当者の変更やチケットのクローズといった処理も行えます。
チケットに投稿されたコメントは修正することができません。しかし、なんらかの理由で コメント自体が不適切だったりする場合(例えば、まちがって個人情報が入力されてしまって 閲覧できるのがまずいとか)もあるかと思います。
チケットに投稿された個々のコメントは投稿した本人もしくはチケット管理者が削除 することができます。
各コメントの右に「コメントを削除する」というリンクがありますので、そこから 削除画面を開いてください。「はい、削除します」をクリックすることで実際の 削除が行われます。
ただし、この場合削除されるのはコメントの本文のみでチケットの詳細画面の 表示上は「コメントの投稿があったが削除された」という表示が残ります。 (投稿者と投稿日時は表示されます)
通常、チケットに対するコメントは履歴を残す意味で削除しないのが普通です。
しかし なんらかの理由(たとえば、明らかにコメントがスパムであったなど)で、 コメントがあったということもまったく消してしまいたい場合もあるかと思います。
そのような場合は、チケットの削除画面で「完全削除」をクリックしてください。 投稿時刻や投稿者情報も含め完全に削除されて、チケット詳細画面に表示されなく なります。
完全削除が行えるのはチケット管理者のみになっています。
また、これらの削除操作を元に戻すことはできませんので十分注意して操作を 行ってください。
なんらかの理由で、添付されたファイルを削除する必要がある場合があるかと 思います。
チケット管理者/担当者権限がある場合、チケットの詳細からファイルを削除することが できます。
例えば、「こういう条件にあうチケットの優先度を 全部あげたいんだけどなぁ...」 とか「この条件のチケットは全部 XXXマイルストーンをセットしたい」など、 一定の条件にあうチケットにまとめて操作を行いたい場面があると思います。
その場合は、チケット一覧から「チケットをまとめて変更」を行いましょう。
操作は以下のようになります。
これで、選択されているチケットの属性がまとめて変更されます。 (この場合も通常と同様、チケットの変更メールは送信されます)
[ページ情報]
更新日時: 2016-10-03 17:53:46, 更新者: ishikawa
[ライセンス]
GNU Free Documentation License
[権限]
表示:無制限, 編集:メンバー, 削除/設定:メンバー