他社類似サービスで発生した事象により、弊社のOSDNの開発者ならびにユーザの皆様方に混乱、不安が生じていることが散見されましたので、ここでOSDNにおけるマルウェア、アドウェアならびに不適切なソフトウェアダウンロードへ誘導するような広告についてのポリシーについて説明致します。
弊社OSDNでは、個々の開発プロジェクトが開発した配布物には一切の変更を加えることなく、永続的にオープンソースの成果物を保管し続けることをポリシーにしています。つまり、OSDN社側がプロジェクトの成果物に対してアドウェアを同梱するような行為や活動を停止したプロジェクトの成果物の改変を行うといった行為は一切行うことはありません。また、活動停止プロジェクトの管理者の権限を停止することもありません。
個々の開発プロジェクトに対しては、ユーザの使用環境に悪影響を与えるものや不適切に個人情報を収集するようないわゆるマルウェアについては掲載を禁止しています。また、マルウェアに該当しないようないわゆるアドウェアに関しては、
などといった条件を総合的に見極め、現状としては開発プロジェクト自身がアドウェアを同梱する行為は個々に容認しています。
これは、それなりの人気がありながらも収入の手段が乏しいオープンソースプロジェクトの開発を支援、救済するという意味での措置であります。ただし、昨今のVCS環境の進化によりプロジェクトのフォークのハードルが下がっていることもあり、収入のメリットよりもユーザからの反発が上回ればフォークが促進されるということで、開発者側による過度な同梱が抑制されるということを期待するものでもあります。
ダウンロードを意味する矢印アイコンなどを使用した不適切なソフトウェアのダウンロードへ誤誘導させるような広告に関しては、ソフトウェアをダウンロードするユーザに不要な混乱を与えていることから、OSDNではその撲滅に注力しています。広告サーバー側で数百件のドメインのブラックリストの管理に加え、目視による監視活動を行なっており、直近数か月においてもフィルタを掻い潜った1万件以上の不適切な広告案件をリジェクトしています。
OSDNでは、プロジェクトが自由に使用できるWebホスティング領域において、 プロジェクト自身による自由な広告掲出を認めており、開発者になるべく多くの資金の還元がなされるようにも配慮しております。
また、OSDNではプロジェクトがアドウェアを含むリリースを行うことを容認しておりますが、その現状が好ましい状態であるとは認識しておりません。一方、多数のユーザを抱えながらも金銭面を含めて多大な苦労をされているオープンソース開発者が存在することも事実であり、OSDNとしてはより良い開発資金提供の仕組みがないかと日々模索しています。
現在、多くのユーザを抱えるプロジェクトの開発者に対して、ソフトウェア利用者に負担をかけるようなアドウェア等に依存せず、直接的に収益をもたらすプログラムを検討しており、今四半期中に何らかのアナウンスを出す予定にしています。