長南です。 白方さんのメールより [JM:03910] > > 消したり移動したりするのはいろいろありそうな気がするので、ファイルと > してはこのままで構わない気がします。 > > その上で、できるなら検索には出なくするとか、あるいは古いことが分かる > ような表示をするとか、そういうことができればいいのかなあ、と。 消したり移動したりするのは、やはりちょっと怖いので、取りあえず、 各マニュアルに「これは古い情報です」と書き込んで済ますことにします。 消去や移動は、どんな影響があるかよくわかっている方におまかせします。 必要ないでしょうが、文案を書いておきます。 たとえば、modutils パッケージの modprobe.8 なら、「このマニュアル について」というセクションを作って、こんな具合にします。 このマニュアルについて このマニュアルは、Linux Kernel 2.4 の時代に使われていた modutils パッケージの modprobe の説明で、古いものです。現在ではたいていの場合、 kmod パッケージの modprobe が使われています。(2022/11/20, Linux JM Project) depmod.8, insmod.8 など、セクション 8 のコマンドは、上記のコマンド名の 部分が違うだけで、あとは同じです。modules.conf.5 は、文章も少し違います。 このマニュアルは、Linux Kernel 2.4 の時代に使われていた modutils パッケージの設定ファイル modules.conf の説明で、古いものです。現在では たいていの場合、kmod パッケージのユーティリティがモジュールの管理に使わ れており、設定ファイルのマニュアルも modprobe.d と depmod.d の二つに 別れています。(2022/11/20, Linux JM Project) module-init-tools パッケージの man8 のマニュアルは、po4a の addendum を使えるので、みんな同じ文面です。 このマニュアルについて これは、module-init-tools パッケージに所属するユーティリティの マニュアルです。module-init-tools は、現在では kmod パッケージに 引き継がれているので、kmod パッケージの同名のユーティリティのマニュアルを ご覧になることをお勧めします。 (2022/11/20, Linux JM Project) module-init-tools の modprobe.conf は、 これは、module-init-tools パッケージに所属する modprobe の設定 ファイル modprobe.conf の説明です。module-init-tools は、現在では kmod パッケージに引き継がれており、設定ファイルのマニュアルも modprobe.d に変わっているので、そちらをご覧になることをお勧めします。 (2022/11/20, Linux JM Project) どうせですから、modules.dep の文章も挙げておくと、 これは、modules.dep ファイルについての module-init-tools パッケージの 説明です。module-init-tools は、現在では kmod パッケージに引き継がれて いるので、そちらの modules.dep のマニュアルをご覧になることをお勧め します。(2022/11/20, Linux JM Project) こんなところでどうでしょうか。これでよければ、そのうちやっておきます。 余談: 古い manpage を見ていると、現在の manpage のよく分からない箇所が 分かったりするもんなんですね。modutils の modules.conf の manpage によれば、当時はエイリアスのエイリアスが作れたそうです。そして、 エイリアスにもオプションを渡せることが重要なな要件として意識されていた。 そういう経緯というか、歴史があるために、現在の modprobe.d の alias コマンドの説明に、次のような文脈的に混乱した文章が入り込んでいるんじゃ ないでしょうか。 You can't have aliases to other aliases (that way lies madness), but aliases can have options ... ほかのエイリアスに対するエイリアスは作れませんが (そんなことをしたら、 わけが分からなくなります)、エイリアスにもオプションを指定することはできます。 引用した文の前半は alias コマンドの話で、後半は、コマンドラインか options コマンドの話です。それなのに、後半も alias コマンドについて 言っているように読めてしまうでしょう。 -- 長南洋一