[JM:00074] Re: [POST:DP] GNU_findutils find.1

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Akihiro MOTOKI amoto****@gmail*****
2010年 12月 13日 (月) 23:09:13 JST


元木です。

遅くなりました。
どこを引用しようか迷いましたが、一番最後のメールにします。

At Sat, 04 Dec 2010 11:55:33 +0900 (JST),
長南洋一 <cyoic****@maple*****> wrote:
> 
> 長南です。
> 
> 立花さん、白方さん、ご意見ありがとうございます。
> 
> 白方さんのメールより [JM:00063]
> > 
> > (2010/12/04 0:58), R4000 2.2 wrote:
> > > |>  ここでコメントすべきことではないかもしれませんが、
> > > |>  predicate の定番の訳は「述語」なのですが、
> > > |>  個人的にはどうも「述語」という訳に違和感を覚えます。
> > > | たしかに、「述語」はピンと来ない言葉ですね。わたしは、
> > > | 何も考えずに「述語」と訳したんだろうと思います。それでも、
> > > | 多少は気になったのでしょう。初出の箇所で「訳注: 述語とは、
> > > | 式を構成するオプション、テスト式、アクション式などの基本語彙を
> > > | 言う」と定義しています。でも、manpage はリファレンスとして
> > > | 使うことが多いものですから、全文を最初からちゃんと読んで
> > > | もらえるとは期待できませんし……。
> > > 「述語」を初出の箇所で訳注として載せているので、他の言葉で
> > > 書き換えてしまうのはどうもわかりにくくなってしまいそうな気が
> > > します。
> > 
> >  predicate(述語)は論理学用語ですね。
> >  定訳の決まっている単語なので、訳自体を変えるというのは
> >  自分としては違和感があります。
> >  いきなり出てきて分かりにくい、ということなら訳注を追加する
> >  あたりが落としどころかなあ、という気がします。
> 
> 論理学の用語でもあるんですね。わたしは文法用語だとばかり
> 思っていました (辞書には、【文法】、【論】と書いてある
> のだから、辞書を引かなかったことがバレてしまった)。
> 
> 「訳注を追加する」というのは、訳注を一ヶ所だけでなく、
> 要所要所で繰り返すということですか (まあ、二、三個所で
> しょうが)。全体を読み直すときに、その手も考えてみます。

私も、訳注は一箇所でよいと思います。
分からなければ文中を検索すると思いますし、
検索すれば訳注は見つかりますので。

> 著者もいわば比喩として「述語」という言葉を使っているので
> しょうから、状況にピッタリした言葉であれば、predicate の
> 訳語から外れても、よいのではないか、とも思います。
> また、info では「primary」を使っていますから、primary の
> 訳語で置き換えてもかまわないでしょうし。
> 
> 「動作、動作語、用言、基本語、主要語、主要語彙、要素、基本要素」。
> うーん、どれをとっても、「述語」よりましとは言えなさそうで ……。

今回のスレッドを見直して考えてみましたが、predicate でも primary
でもしっくり来る言葉があれば、それがいいかなと思いました。
その意味では、「構成要素」というのも考えましたが、これも今一つですね。

参考までに、find --help での表示は以下のようになっていました。
operator, positional option, normal option, test, action があり、
これらの集合体が predicate/primary で、predicate で expression が
構成されるのですね。

operators (decreasing precedence; -and is implicit where no others are given):
      ( EXPR )   ! EXPR   -not EXPR   EXPR1 -a EXPR2   EXPR1 -and EXPR2
      EXPR1 -o EXPR2   EXPR1 -or EXPR2   EXPR1 , EXPR2

positional options (always true): -daystart -follow -regextype

normal options (always true, specified before other expressions):
      -depth --help -maxdepth LEVELS -mindepth LEVELS -mount -noleaf
      --version -xdev -ignore_readdir_race -noignore_readdir_race

tests (N can be +N or -N or N): -amin N -anewer FILE -atime N -cmin N
      -cnewer FILE -ctime N -empty -false -fstype TYPE -gid N -group NAME
      -ilname PATTERN -iname PATTERN -inum N -iwholename PATTERN -iregex PATTERN
      -links N -lname PATTERN -mmin N -mtime N -name PATTERN -newer FILE
      -nouser -nogroup -path PATTERN -perm [+-]MODE -regex PATTERN
      -readable -writable -executable
      -wholename PATTERN -size N[bcwkMG] -true -type [bcdpflsD] -uid N
      -used N -user NAME -xtype [bcdpfls]

actions: -delete -print0 -printf FORMAT -fprintf FILE FORMAT -print 
      -fprint0 FILE -fprint FILE -ls -fls FILE -prune -quit
      -exec COMMAND ; -exec COMMAND {} + -ok COMMAND ;
      -execdir COMMAND ; -execdir COMMAND {} + -okdir COMMAND ;

> > > | # 「動作」で思い出したのですが、side effect(s) をどう訳すかでも
> > > | # 迷っています。現行の翻訳は「付加的な作用」で、これで充分に
> > > | # 意味が通じると思いますが、もっとピッタリした訳がないものか。
> > > | # 「副作用」「副次作用」「二次的な作用」、何かよいお考えは
> > > | # ありませんか。
> > > 「副作用」がいちばん素直かなぁ、と。
> > 
> >  私も「副作用」に一票です。
> 
> ええ、それが一番素直なのですが、わたしの場合、「副作用」と
> 言うと、まず薬の副作用を考えてしまい (つまり、悪い意味を
> 連想してから)、それから「そうだよな、こういうのも確かに
> 副作用って言えば副作用だよな」と納得することになるので。
> 
> そんなわけで、「副次作用」が好みなのですが、「付加的な作用」と
> 入れ替えるほどよいとも思いませんし。

実際の登場する場所を見て考えた方がよいと思いますので、
登場している箇所を引用してみました。

この文脈を見ると、action が実際に行う処理 (表示を出したり、
コマンドを実行したり) を、site effect と表現しているので、
長南さんの「付加的な作用」の方がしっくり来るような気がしました。

副作用から連想する内容ではないかなと思いました。
私の場合は、副作用というと、(array.sort! のように)
破壊的なメソッドあたりを思い出します。

------------------------------------------------------------
.\"O .IP \-Olevel
.\"O Enables query optimisation.   The 
.\"O .B find 
.\"O program reorders tests to speed up execution while preserving the
.\"O overall effect; that is, predicates with side effects are not
.\"O reordered relative to each other.  The optimisations performed at each
.\"O optimisation level are as follows.
.RE
.IP \-Olevel
検査の最適化を有効にする。
.B find
プログラムは、実行速度を上げるためにテスト式の順序を並べ替えるとき、
全体的な効果を維持しようとする。すなわち、付加的な作用のある
述語同士については、相互の相対的な順序を変更しないということだ。
各最適化レベルで行われる最適化は、以下のとおりである。
------------------------------------------------------------
.\"O .SH EXPRESSIONS
.\"O The expression is made up of options (which affect overall operation
.\"O rather than the processing of a specific file, and always return
.\"O true), tests (which return a true or false value), and actions (which
.\"O have side effects and return a true or false value), all separated by
.\"O operators.  
.\"O .B \-and
.\"O is assumed where the operator is omitted.  
.\"O 
.SH "式 (EXPRESSIONS)"
式は、オプション、テスト式、アクション式から構成されている。
オプションは特定のファイルの処理よりもむしろ作業全体に影響し、
常に真を返す。テスト式が返す値は、真のこともあれば、偽のこともある。
アクション式には付加的な作用があり、真または偽を返す。
こうした式の要素は、みな演算子で区切られる。演算子が省略された場所には、
.B \-and
があるものと見なされる。
------------------------------------------------------------
-- 
Akihiro MOTOKI (amoto****@dd***** / amoto****@gmail*****)




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