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= さわらびフォントの Wiki =

このページでは、'''GNU/Linux システムにさわらびフォントをインストールする方法'''と、'''GNU/Linux で利用する場合のおすすめ設定'''について説明します。

== 1. Linux 上でのインストール方法 ==
この項では GNU/Linux システムを対象に、さわらびフォントのインストール方法を説明します。と言っても、さわらびフォントのファイル形式は、一般的な Windows 用 !TrueType フォントと同じです。ですので、Windows や Mac OS X でも普通にインストールしてご利用いただけます。`zip` もしくは `tar.gz` ファイルをダウンロードして解凍し、得られた `ttf` ファイルをそれぞれの OS で用意されている方法でインストールしてください。

GNU/Linux の場合も事情は全く同じで、特別なインストール方法があるわけではありません。ふつうにインストールすればよいだけです。ですので、すでに GNU/Linux でのインストール方法は知っていますという方は、読み飛ばしていただいて全く問題ありません。

では、GNU/Linux でのインストール方法を説明します。

まず、ダウンロードするファイルですが、最近のさわらびフォントは、`deb` パッケージや `rpm` パッケージも用意してもらえるようになりました。Debian や Ubuntu 等を使っている方は `deb` パッケージ、Fedora や CentOS、Vine Linux 等を使っている方は `rpm` パッケージからインストールするのがお勧めですので、それぞれシステムに合ったパッケージをダウンロードしてください。

なお、`rpm` パッケージはソースも公開されています。ファイル名が `src.rpm` で終わっているのがソースです。このソースは `rpm` パッケージを作成するためのものですから、フォントのインストールをしたいだけの方にとっては特にダウンロードする必要のあるものではありません。

`deb` パッケージや `rpm` パッケージが利用できないディストリビューションの場合は、`zip` もしくは `tar.gz` ファイルをダウンロードしてください。

=== 1.1. deb パッケージからインストールする場合 ===
システムによっては、`deb` ファイルをダブルクリックすると GUI のインストーラが立ち上がります。この場合、このツールを使ってインストールするのが楽でしょう。
インストーラが立ち上がらない場合(システムによってはアーカイバなど別のアプリケーションが立ち上がる場合もあります)や、コマンドがお好きな場合は、ターミナルなどからコマンドラインでインストールします。この場合、おおよそ次のような感じのコマンドでインストールできます。

{{{
$ sudo dpkg -i <deb ファイルの名前>
}}}

「`<deb ファイルの名前>`」の部分には、ダウンロードした `deb` ファイルの名前が入ります。ファイル名がたとえば「`ttf-sawarabi-gothic_20090320-1_all.deb`」であれば、それがそのまま入力されていれば OK です。なお、このコマンド例では `sudo` コマンドで管理者権限を取得していますが、もちろん `su` などを使ってもかまいません。

ちなみに、アンインストールする場合は

{{{
$ sudo dpkg -r <deb パッケージ名>
}}}

という書式になります。たとえば、さわらびゴシックをアンインストールしたい場合であれば、

{{{
$ sudo dpkg -r ttf-sawarabi-gothic
}}}

で OK です。

=== 1.2. rpm パッケージからインストールする場合 ===
最近の多くのシステムでは、`rpm` ファイルをダブルクリックすると GUI のインストーラが立ち上がると思います。この場合、このツールを使ってインストールするのが楽でしょう。
インストーラが立ち上がらない場合や、コマンドの方が好きな場合は、ターミナルなどからコマンドラインでインストールします。この場合、次のような要領のコマンドでイントールすることができます。

{{{
$ sudo rpm -ivh <rpm ファイルの名前>
}}}

「`<rpm ファイルの名前>`」の部分には、ダウンロードした `rpm` ファイルの名前が入ります。ファイル名がたとえば「`sawarabi-gothic-fonts-20090501-1.fc11.noarch.rpm`」であれば、それがそのまま入力されていれば OK です。なお、このコマンド例では `sudo` コマンドで管理者権限を取得していますが(このコマンドは特別に設定しないと使えないかもしれません)、もちろん `su` などを使ってもかまいません。

ちなみに、アンインストールする場合は

{{{
$ sudo rpm -e sawarabi-gothic-fonts
}}}

で OK です。

=== 1.3. zip もしくは tar.gz からインストールする場合 ===
`deb` パッケージや `rpm` パッケージが使えないディストリビューションの場合は、`zip` もしくは `tar.gz` をダウンロードしてください。多くのシステムでは、ダウンロードしたファイルをダブルクリックするだけで GUI のアーカイバが立ち上がりますので、簡単に解凍できると思います。
なお、コマンドラインから解凍を行う場合は、`zip` では

{{{
$ unzip <zip ファイル名>
}}}

`tar.gz` では

{{{
$ tar zxf <tar.gz ファイル名>
}}}

で解凍できます。なお、「`<zip ファイル名>`」「`<tar.gz ファイル名>`」の部分には、それぞれのファイル名が入ります。

GNU/Linux の場合、(おそらく多くのディストリビューションでは)通常フォントは `/usr/share/fonts` ディレクトリ以下にインストールされますが、ここにファイルを置くには管理者権限が必要ですし、(権限まわりを含めて手順を説明するのが?)あまり手軽ではありません(それにこうしたところには原則的にパッケージ管理システムを通してインストールするのが、すでに流儀となっているとも言えるのかもしれません)。そこで、ここではもっと簡単な方法を紹介します。それはホームディレクトリに `.fonts` ディレクトリを作り、そこにフォントファイルを置くという方法です(これだけでフォントのインストールは完了するのです)。この場合、そのフォントはそのユーザだけが使うフォントになりますが(他のユーザは使えません)、個人用のマシンとして使っている方などであれば、別に不利益はないでしょう。

GNOME 上で上記のインストールを行う場合、手順は次のようになります。

 1. ホームフォルダを開きます。Nautilus のウィンドウが現れ、ホームディレクトリの内容が表示されます
 1. Ctrl-H をタイプし、ドットファイル(隠しファイル)を表示させます
 1. Ctrl-Shift-N をタイプし、新規フォルダを作成します。フォルダ名は `.fonts` とします(先頭に `.` があることに注意しましょう)。もちろん、すでに同名のフォルダがある場合は、この手順は飛ばします
 1. 作成したフォルダを開き、そこにフォントファイルをドラッグします
 1. もう一度ホームフォルダに戻り、Ctrl-H をタイプします。ドットファイルが非表示に戻ります

これでフォントのインストールは完了です。


== 2. Linux 上でさわらびフォントを使う場合のおすすめ設定 ==
GNU/Linux システムでは、たいていの場合、フォントを画面上に描画する際に「ヒンティング情報」というものを使うように設定されています。
一般に英字フォントなどでは、ヒンティング情報を利用したほうがクリアな表示になり、読みやすくなりますが、さわらびフォントの場合、これを利用しないほうが綺麗になります。

ヒンティング情報をどの程度利用するか(あるいはまったく利用しないか)は、GNOME にあらかじめ備わっている、外観の設定ツールでも設定できますが、これで設定するとその設定値はフォント全般に影響を及ぼします。
つまり、普通に英字フォントなどを併用している場合、英字フォントのほうも、その設定値でレンダリングされてしまうということです。ですので、このツールでヒンティング情報を無効にすると、それはさわらびフォントを綺麗に表示させますが、同時に英字フォントの読みやすさを(若干)損なってしまうことになります。

しかし、これをうまく解決する方法があります。それは設定ファイルを記述して、フォントごとに個別の設定をほどこす、という方法です。`/etc/fonts/` ディレクトリ以下にそうした設定ファイル群がありますので、ここに設定ファイルを追加して記述してもよいのですが、ここではもっと手軽に行える、ユーザごとの設定方法を紹介します。

ユーザごとに設定する場合、ホームディレクトリ直下に `.fonts.conf` というファイルを記述します。ファイルの内容は次のような感じになります。

{{{
<?xml version="1.0"?>
<!DOCTYPE fontconfig SYSTEM "file:///etc/fonts/fonts.dtd">
<fontconfig>
  <match target="font">
    <test name="family">
      <string>Sawarabi Gothic</string>
    </test>
    <edit name="hinting" mode="assign">
      <bool>false</bool>
    </edit>
  </match>
  <match target="font">
    <test name="family">
      <string>Sawarabi Mincho</string>
    </test>
    <edit name="hinting" mode="assign">
      <bool>false</bool>
    </edit>
  </match>
</fontconfig>
}}}


これで、さわらびゴシックとさわらび明朝は、自動的にヒンティングがオフになります。他のフォントには影響を及ぼしません。

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