2016-01-14 20:39 (by ohkubo-k)

2009年に細々と始めたGaffiot羅仏辞典(1934)の全文テキスト化が、3回の校正を経てついに完成しました。 こちらで全文の無料PDFをダウンロード出来ます。

http://gerardgreco.free.fr/spip.php?article43&lang=fr

ページのスキャン画像ではなく、すべて文字になっていますので拡大してもきれいですし、全文検索も自由に出来ます。 電子辞書のEPWING形式に変換したものも、後日公開する予定です。

そもそもは、Gaffiotの挿絵画像だけを抜き出して電子辞書として参考にしていました。 全文テキスト化は Wikisource の方で進んでいるようでした(2009年当時)ので、しばらく待っていたのですが、途中で断念してしまったようでした(今見ても、その頃のままです)。

https://fr.wikisource.org/wiki/Livre:Gaffiot_-_Dictionnaire_illustr%C3%A9_Latin-Fran%C3%A7ais.djvu

そこで2011年の5月に思い切って最初の百ページの電子テキスト化に取り組み始め、一月ほどでドラフトが出来ました。その後10年くらいで終わればいいやと、のんびりテキスト化を進めていました。

しかし、2013年3月に、フランスの Gérard Gréco さんから協力の申し出がありました。 最初は半信半疑でどこまで続くものかと思っていたのですが、私よりもずっと熱心に、あっという間に未着手だった千ページ以上のドラフトを完成させてしまいました。

2014年には全文校正に取り組むことになり、Grécoさんや20名ほどのボランティアで分担して、全文を2回校正読みしました。あるボランティアの方は、これを縁に出版社に就職したそうです。

2015年の早い段階で全文公開になるかと思っていたのですが、Grécoさんがさらに3回目の校正に取り組み、母音の長短の修正、文献参照の表記揺れの統一や一部の地図のカラー化など、書籍版の内容をさらに改良する細かな作業が行われました。

実は私はフランス語が分かりません。校正作業に入る直前、2013年の秋に慌ててアテネ・フランセの入門クラスに通い始め、現在も中級クラスで四苦八苦しているレベルです。Gaffiot自体も使えませんので、紙辞書と見比べてテキスト修正するならともかく、2015年の作業で出来ることは何もなく、Grécoさんたちに応援メールを送るくらいしかしていません。 ともかく、私が当初目標にしていたゴールを遙かに超えて、大変高品質の辞書テキストが完成しました。 Grécoさんをはじめとする、フランスとベルギーのボランティアのみなさまの大変熱心な努力のたまものです。

羅仏辞典にご興味のある方は、どうぞご覧ください。 また、Grécoさん宛て( numerisation.gaffiot at hotmail.fr ) にお礼のメールを送って頂けましたら幸いです。本当に彼は何千時間費やしたか知れません。

ちなみに PayPal でいくらかでも寄付しようとしたのですが、

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We apologize for any inconvenience this may cause.

と言われて出来ませんでした(私だけでしょうか?)。

ちなみに、表紙に version V. M. Komarov とありますが、どうも悲劇的な事故死をした旧ソ連の宇宙飛行士のようです。9ページ目にコマロフ氏の言葉が引用されていました。

また、見出し語の右上に小さな数字がついていることがあります。これは0~16で出現頻度を表しているのではないかと思います(小さいほど頻出。sumは0、amoは6、amphoraは11など)。15ページにそれらしい解説があるようです。

Gaffiotの電子化が終わったので、今後は、Anthony Richのギリシャローマ事典(挿絵多数!)の電子化をのんびり進めるつもりです。

https://archive.org/details/dictionaryofroma00richuoft

では。

【2016/01/29追記】 Grécoさんは本当に熱心な方で、いったんPDF版を公開したのですがさらに詰めの作業をされているそうです。EPWING版の制作はそのあとになりますので、ひょっとすると半年とか1年後とかになるかもしれません。

【2016/02/18追記】 Stardictという海外でも使われている電子辞書形式でのGaffiot羅仏辞典の開発が、カナダで進んでいるそうです。物は出来ていて、開発した方が公開してもよいか、とGrécoさんと協議している状況です。まだ公開はされて入れません。作成したのはこのサイトの方だそうです。 http://canadienfrancais.org/downloads/dictionnaires-latin-francais-versions-et-francais-latin-themes/

【2016/05/01追記】 辞書本文(前書きなどはなし)のテキストデータ(TeX形式)が公開されました。 http://gerardgreco.free.fr/spip.php?article47 これをもとにEPWINGデータ作成に取り掛かります。

【2016/05/28追記】EPWINGデータを公開しました。近日中に辞書タイトルを修正したものを再公開する予定です(EPWINGの辞書名が Francais と ç が c になっているのは、古いEPWING仕様のためです)。 http://classicalepwing.osdn.jp/download.html#gaffiot

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